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嶋添心悟 SHINGO SHIMAZOE TRENDEMON Japan / Country Manager 次世代ABMを使ったBtoBマーケティング
次世代マーケティングツール「TRENDEMON」とネイティブ広告プラットフォーム「Native Ocean」のコラボレーションで、これまで匿名状態(ダークファネル)となっていたターゲット企業のサイト来訪を可視化しながら、デジタル広告を活用しての新規顧客獲得までをシームレスに提供します。この取り組みの全貌をTRENDEMON 嶋添氏とOCEAN’S 菅原氏の対談形式でお届けします。
菅原 御社はコンテンツアトリビューションに基づき、戦略設計をサポートするマーケティングツール「TRENDEMON」を提供していますが、当初はBtoCでの活用がメインだったそうですね。
嶋添 はい、当社は2015年イスラエルで創設されたのですが、その背景には、多くの企業が莫大な予算をコンテンツ制作に投資する一方、コンテンツの価値を適切に評価できていないという課題がありました。そのなかで、コンテンツマーケテイングに特化したSaaSツールとして「TRENDEMON」が誕生。コンテンツの価値を証明し、最大化する機能が高く評価されています。
菅原 近年、御社はBtoCマーケティングだけでなく、BtoBにも注力されていると聞きました。
嶋添 おっしゃる通り、ここ1、2年でBtoBの比重が高くなり、現在、BtoCとBtoBはほぼ同じ比率となっています。
菅原 なぜ、BtoBマーケティングに活用される機会が増えたのですか?
嶋添 ひとつに、「自社データに自信があるBtoBマーケターの割合は約12%に過ぎず、営業担当者がアプローチする前に購買プロセスがすでに完了している割合が全体の約70%」という実情があります。つまり、営業担当者がアプローチをする前の段階ですでに勝負はついており、いまだに多くの担当者が独自の経験や勘に頼り、一定の成果を出すために多くの労力をかけているのです。
菅原 そうした現状のなか、この度、御社はBtoBマーケティングに活用できる新機能をローンチしたと聞きました。
嶋添 はい、2022年にリリースした「ABM機能」です。これは従来、ダークファネル(匿名状態)となっていたターゲット企業のサイト来訪を可視化し、業界・売上規模・会社規模など属性別にパーソナライズ施策を可能にするもの。これにより有効リードを獲得でき、効率よく商談化や制約につなげることができます。
菅原 私が手がける案件でもBtoBのマーケティング施策は難しく、個人情報の保護が厳しくcookieが使えないといった現状があるなかで、既存の手法が厳しくなっています。
嶋添 これまでは、営業の担当者がイベントへきた人に対し一方的に電話をかけ、アプローチするのが一般的でした。いまだこの手法に固着する企業もありますが、その結果、現代のバイヤーは個人情報を開示することに対して非常に抵抗が強くなり、なるべく匿名の状態でいたいという考えを持つようになったという事実は見逃すことができません。つまり、ダークファネル上で一層匿名性が強くなっているバイヤーに対して、旧来の手法は完全に機能不全に陥っており、これまでとはまったく異なる顧客獲得のアプローチが求められているのです。これに対し、ABM機能が貢献できる領域は大きいと確信しています。
菅原 現在、TRENDEMONとOCEAN’Sは両者の機能を掛け合わせ、広告配信に対する新たな試みを実践しています。成果はいかがですか?
嶋添 従来ではリーチできなかったセグメントに対し、我々のデータを活用して配信していただくことで、より的確に確度高くアプローチできるようになりました。これまでは一度、サイトにきてくれた人を追いかけるリターゲティングがメインでしたが、それに我々が持つジャーニーデータを掛け合わせ、たとえば「5PV以上の人」「10session以上の人」のようにエンゲージメントレベルでセグメントしたり、ABMのデータを使って広告を配信したり、独自のセグメントで拡張配信を行うと、独自の通常の配信よりも約4倍高いCVRを期待できる、ということがわかっています。 現在、私たちは「TRENDEMON for Sales」という新機能のリリースも予定しています。これはマーケティングだけでなく、営業の方たちがパフォーマンスを上げられる機能を搭載したプロダクト。Salesforce上のICP(リード情報)をTRENDEMONに連携させることで、ユーザー別にパーソナライズページを生成することが可能になり、また、来訪モーメントやインサイトを逃さず提供することで営業成績の向上に繋げます。
菅原 ウェブ広告の場合コンバージョン数やCPAなどに注目することが多く、視野が狭くなりがちですが、本来はその広告が企業にどのような成果をもたらしたかが重要。契約の締結や利益の発生などまで踏み込めるという点で、御社の新サービスは非常に画期的であり、新しい価値を提供できるものという期待があります。御社のサービスのように、すばらしい機能を持つソリューションに付加価値をつけてクライアントへ提供し、事業成長に寄与していくことがOCEAN'Sの存在価値。今後着実に実績を積み上げ、BtoBマーケティングの新常識となるよう私たちも努力します。今日はありがとうございました。
(L to R)嶋添心悟/菅原洋介
(L to R)嶋添心悟/菅原洋介
PROFILE
嶋添心悟 | SHINGO SHIMAZOE
TRENDEMON JAPAN Country Manager
2013年にSEPTENI JAPANに新卒で入社し、エリアソーシャル事業部を創設メンバーとして参画。 2017年にTRENDEMON JAPANにて日本オフィスの創設メンバーとしてビジネス開発に従事し、立ち上げから累計で50社以上への国内外の企業のコンテンツマーケティング支援と、自社プロダクトローカライズ開発に従事。
菅原洋介 | YOSUKE SUGAWARA
OCEAN'S株式会社 営業統括GM
日本ロレアル、Sansan、GumGum Japan等を経て、2022年7月にDASグループに参画。現在はOCEAN'S株式会社の営業統括GMとして多種多様な業界経験を強みにビジネス開発・顧客開拓に従事。日々進化する最先端のソリューションと日本マーケットとのマッチングを支援。